結局どの保険を選べばいいの?チェコのビザ・滞在許可申請で使える保険について

結局どの保険を選べばいいの?チェコのビザ・滞在許可申請で使える保険について||cz-portal.com
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チェコに長期滞在するためのビザを取得する際、受け取りのタイミングで必要になる保険。
この保険ですが、実はチェコではとても厳格に条件が決められているため選び方が難しいという問題があります。
また、在日チェコ大使館で紹介されている保険会社のサイトにアクセスしても、「結局どのプランを選べばいいの?」と戸惑うことが少なくないでしょう。

この記事では、チェコに滞在する上で必要になる保険の種類や条件、そしてチェコの滞在理由にあわせて必要となる保険について解説します。

チェコに住む外国人向け保険の事情

外国に長期滞在する場合、大抵の方は長期の海外旅行保険を日本の保険会社から購入するでしょう。
ですがチェコは少し事情が異なっており、チェコに住む外国人が購入するべき保険にとても細かい条件が設定されています。
その条件というのは、とてつもなくざっくりとまとめてしまえば「チェコの公的保険とほぼ同等の補償が受けられるもの」なのですが……

保険については、チェコに限らず、日本の保険会社の保険も認められることになりました。ただし、免責が一切ないこと、故意の行為が原因で引き起こされた傷害や、部分的にもせよ被保険者の過失によって引き起こされた障害、またアルコールまたは薬の影響によって引き起こされた傷害に対しても保険金が支払われることが条件です。また、保険の期間が申請者のチェコ滞在をすべて包括するものでなければならず、治療・傷害・死亡に関連する項目においてそれぞれ6万ユーロ相当額以上の保険金が支払われるものでなければなりません。

追記:2021年1月現在で、以上の条件を満たす日本の保険会社の保険は確認されておりません。また、条件を満たす日本の保険が見つかった場合でも、そのチェコ語訳は必要となりますので、ご注意ください。

在日チェコ大使館HP>長期ビザについて>補遺2 保険の証券について
https://www.mzv.cz/tokyo/ja/x2005_07_07_5/x2005_07_07/x2008_01_29.html

上記にもあるように、在日チェコ大使館でも日本の保険会社の保険で条件に合うものは存在していません。
そのため、チェコに長期滞在する外国人は、基本的にチェコの保険会社から外国人向け旅行保険を購入する必要があります。

また、条件に合いそうな保険を見つけた場合でも、実際に購入する前に一度在日チェコ大使館に連絡し、その内容で問題がないかを確認することが推奨されており、補償内容に問題ないとされた場合は保険証書と補償内容の公的なチェコ語翻訳が必要になるとのことです。
チェコの保険会社で購入するより保険料が安かもしれませんが、条件に合う保険を探す手間暇やチェコ語翻訳やその公証にかかる日数・費用を考えると、素直にチェコの保険会社から購入するのがいいと思います。

このチェコの保険会社ですが、実はビザ・長期滞在許可の手続きで有効と認められる会社は2021年8月の移民法改定により、Pojistovna VZP, a.s.(pVZP)のみとなっています。
ただこのpVZPで扱っている外国人向け保険のプランは複数あるため、「結局どれを選べばいいの?」となってしまいがちです。

というわけで、次の項目にてどの保険を選べばいいのかをご説明します。

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チェコの滞在理由・ビザの種類別 必要な保険の種類

チェコの長期ビザ・長期滞在許可取得に必要な保険ですが、実は滞在理由やビザ・長期滞在許可の種類によって次の3パターンあります。

  • 外国人向け旅行保険
  • チェコの公共保険
  • 日本の健康保険

この中のどれがご自身のビザや長期滞在許可に適しているのかについては以下を参考にしてください。

駐在員と同伴家族

日本からチェコへ駐在員として派遣される方およびそのご家族、またチェコで起業する方については、「チェコ共和国で就労する被用者/自営業者のための日本国公的年金及び公的医療保険各法の適用に関する証明書(J/CZ 101)」という書類を提出することで、日本の健康保険をチェコでも使用する事が可能です。

ただし、駐在員であっても状況や派遣の手段によってはチェコの公共保険に加入という形になる可能性もあります。
そのため、保険の取り扱いについてはお勤めの会社にどうするのかをご確認されることをおすすめします。

また、J/CZ 101は取得に数か月かかることもあるようですので、取得手続きはなるべく早めに行うのがいいでしょう。

≫ 詳細については在日チェコ大使館 長期ビザページ最下部の補遺3をご確認ください

現地企業に直接雇用される方と同伴家族

チェコにある企業に正規雇用される場合、チェコの公共保険に加入することになります。ご家族と一緒にチェコに移住される場合、ご家族も保険の対象となります。
この場合、ビザ・長期滞在許可申請者が何か手続きを行う必要はありません。雇用者が新規採用者のために保険加入手続き等を行います。
発行された保険証書の原本を送ってもらい、その証書を持ってビザの引取りに行きましょう。

チェコ人およびEU市民のパートナー・家族

チェコ人やEU市民のパートナーや家族としてチェコの長期滞在ビザを取得する場合、基本的にはパートナーの方の健康保険に家族・パートナーとして加入する形になります。
この手続きについてはパートナーの方が加入されている保険会社に確認されてください。

上記に当てはまらない方(学生・ワーキングホリデー・その他ビザなど)

上記のいずれにも当てはまらない、または自分で保険の手配をしなければならない場合は、チェコの外国人向け旅行保険を購入しなければなりません。
先述の通り、2021年8月よりビザ・滞在許可の申請で認められる保険はpVZPのもののみとなりました。
というわけで、もう少し具体的にどの保険プランを選べばいいのか、次の項目にてご説明します。

Pojistovna VZP, a.s.のどの保険を選べばいいの?

Pojistovna VZP, a.s.(以下pVZP)で保険を購入するには、まず以下のページにアクセスします。

pVZPのサイトにアクセスすると、上のスクリーンショットのように3種類の保険プランが表示されます。

  • Foreigners’ Basic Medical Insurance
  • Foreigners’ Comprehensive Medical Insurance PLUS
  • Foreigners’ Comprehensive Medical Insurance EXCLUSIVE

これらのプランについてpVZPに直接問い合わせてみたところ、「すべてのプランはビザ・長期滞在許可の申請の条件に沿っています。ですがBasicについては本当に最低限の補償内容となっているため、基本的にはComprehensive Plusを、よりしっかりとした補償内容を希望するのであればExclusiveを購入するのがいいでしょう」との回答でした。
そのため、「予算が本当にギリギリだから保険費用も最低限に抑えたい!」という方以外はComprehensive Plusを選ぶのがよさそうです。

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おわりに

チェコに長期滞在する場合に必要となる保険ですが、実は日本の国民保険や社会保険が使えたり、現地の公共保険に加入できる可能性があったりするため、問答無用で旅行保険を購入しなければならない!というわけではありません。
また逆に、仕事でチェコに渡航する場合でも、正規雇用でない場合は公共保険加入の対象とならないことがあるため、契約内容やビザの手続き方法についてはしっかり先方と確認しなければなりません。
外国人を雇っている会社・組織であっても、ビザ・長期滞在許可手続きについて詳しく知らないところは少なくないため、疑問に思うことがあればご自身で調べたり、場合によっては移住サポートエージェント等にご相談されることをおすすめします。

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