【2022年末より導入】ETIASについての基礎知識

【2021年導入】ETIASについての基礎知識
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ETIASとはEuropean Travel Information and Authorisation Systemの略称で、シェンゲン加盟国をビザなしで訪れる旅行者情報管理システムです。
アメリカで導入されているESTAのEU版というとわかりやすいでしょうか。

2016年に導入が可決され、2019年1月現在、実際のシステム稼働は2022年末ごろの予定となっています。(当初は2020年より導入の予定でしたが、2018年7月ごろに1年の先延ばしが発表、その後2020年に導入時期の再延長が決定されました)

2022年というとまだ先のことように思えますが、2年という期間は意外と短いものです。
いざ導入となってから慌てないためにも、ETIASの基本情報を押さえておきましょう。

ETIASについての基礎知識

先述のとおり、ETIASとはEU版ESTAのようなもので、シェンゲン加盟国にビザなしで訪れる旅行者の情報を事前に入手することで、申請者が訪問先の人々の脅威ではないことを確認できるようになります。

ここで気をつけなければならないのは、対象国がEU加盟国ではなくシェンゲン加盟国であること。
アイスランドやノルウェー、スイスなどはEU非加盟国ですがシェンゲン加盟国なので、これらの国を訪れる場合はETIASの申請が必要になります。
逆にアイルランドやブルガリア、キプロス、クロアチアはEU加盟国ですがシェンゲン非加盟国なので、もしこれらの国だけを訪れるのであれば、ETIASの申請は不要です。

参考:ETIAS対象国の一覧
オーストリア、ベルギー、ルクセンブルグ、オランダ、ドイツ、フランス、スペイン、ポルトガル、スウェーデン、フィンランド、デンマーク、リトアニア、ラトビア、エストニア、ポーランド、スロバキア、ハンガリー、スロベニア、イタリア、ギリシャ、チェコ共和国、マルタ、リヒテンシュタイン、アイスランド、ノルウェースイス

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ETIASの申請項目

2019年1月現在、ETIASの公式サイトは存在していません
そのため以下の内容は、ESTAやビザ等の申請情報を元に想定されている申請項目です。
ETIASのより詳細な公式情報が発表され次第、実際の内容に合わせて更新する予定です。ETIAS申請で必要な情報は以下のものだと推測されています。

  • 個人情報
    • 氏名
    • 生まれた時の名字
    • 生年月日
    • 生誕地
    • 性別
  • 国籍
  • パスポート番号
  • 住所
  • 連絡先情報(メールアドレスや電話番号など)
  • 職業(学歴や職歴など)
  • 渡航予定地
  • 健康や問題視されている地域への渡航歴、犯罪歴などに関する質問
  • 申請者が未成年の場合、親によるETIAS申請の同意

過去にアメリカのESTAの申請経験があれば、特に難しくはないはずです。

ちなみに、アメリカのESTAは基本的に出発の72時間前までに申請する必要がありますが、「空港に到着してから慌てて申請したけど間に合った!」という実体験がネット上で散見されます。
ところがETIASについては、申請から承認まで、運が悪ければ96時間~1週間かかる可能性があるという情報が流れています。
実際に申請から承認までにどれくらいかかるのかは公式発表が出る、もしくはETIASの運用が開始されるまではっきりとは言えませんが、承認が間に合わなくて空港で搭乗拒否という憂き目にあわないためにも、なるべく早い段階で申請をする心づもりが必要でしょう。

ETIASの申請が必要になる条件は?

ETIAS申請が必要なのは、以下の3つの条件に当てはまる人です。

  • シェンゲン加盟国をビザや居住権なしで訪問する人
  • 対象年齢は0歳~上限なし
  • 訪問目的は旅行、ビジネス、通過等のすべて

具体的に言うと、日本人がビザや居住権なしでシェンゲン加盟国に旅行や出張で訪れる、もしくは飛行機の乗り換えや陸路で通過する場合、必ずETIAS申請をしなければなりません。
また、対象年齢は0歳からなので、生まれたばかりの赤ちゃんであってもビザや居住権を持ってなければ申請対象となります。

逆に以下の条件に当てはまる場合、ETIAS申請は不要です。

  • シェンゲン加盟国の市民である
  • シェンゲン加盟国のビザ・居住権・永住許可を持っている

ビザや居住権を持っているのにうっかり申請するというミスをしないように気をつけてくださいね。

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ETIAS申請の費用と有効期限は?

ETIASの申請費用ですが、18歳以上70歳未満は7ユーロで、クレジットカードでのオンライン決済が予定されています。
0歳~17歳と70歳以上の方の場合、申請費用はかからないものの申請自体は必要なのでご注意ください。

また、ETIASの有効期限は基本的に3年ですが、パスポートの有効期限が3年未満の場合、現行のパスポートの有効期限までとなります。

例) 2021年2月1日に承認を受けた場合、

  • パスポートの有効期限が2024年1月31日より後
    ⇒ETIASの有効期限は3年間
  • パスポートの有効期限が2024年1月31日より前
    ⇒ETIASは所持しているパスポートの有効期限まで有効

おわりに

筆者は2019年早々に「ETIASが2020年に導入されるから、みんな急いでヨーロッパに行った方がいいよ!」という誤情報が一部界隈で出回ったことでETIASについて知りました。

対象国に日系企業が多く集まるチェコが含まれていることから、出張者の渡航手続きでトラブル発生の予感があったこと、また上記の騒動で「ヨーロッパ在住だけど自分も申請しなければならないのかな?」と疑問に思っている人を見かけたことから、なるべく早く情報公開していた方がよさそうだなと思い、こうして記事にまとめています。

何度も繰り返しているように、この記事を執筆している時点では、まだ公式の情報はあまり多くありません。
今後もETIASについて最新情報が出てきましたらアップデートしていきますね!

ヒサノアスカ
アメリカ語学留学、オーストラリア&カナダワーホリ、デンマーク留学ののち、チェコ語学留学から現地採用を経て、5年以上の継続滞在によりチェコ永住権を自力で取得。
現在はプラハでフリーランスとして活動する傍ら、海外移住・旅行情報発信ブログa-h.workおよび当チェコポータルを運営中。

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