EU加盟国間で輸送される荷物はすべてVAT(付加価値税)が課税されているため、便宜的に関税手続きは省略されています。
しかしEU加盟国外から輸送される荷物について、チェコでは560 CZK以上の価値がある荷物のみがVATの対象となっており、関税手続きが発生します。
逆に560 CZK(約2800円)以下と申告されている荷物については、関税手続きが免除されている状況です。
ところが2019年にEU議会が決定した新方針により、2021年以降EU加盟国外から輸送される荷物はすべてVATの対象となるため、大きさや価値を問わず関税手続きの対象に。
この新しい制度は2021年1月1日より施行されます。
財務大臣のAlena Schillerová氏は「新制度によりわざと価値を低く申告することでの関税逃れが難しくなるため不正が減るだろう」とコメント。
けれど一方では関税処理の増大により政府側のコストが増収を大幅に超えるのではないかとの懸念も出ています。
実際、チェコ郵便の報告では、2019年にEU加盟国外から送られてきた560 CZK未満の荷物は約2800万個あったようです。
また、大手商社であれば新制度にも対応できるが、個人や小規模なサービス提供者には大きな悪影響が出るとの声も聞かれます。
ニュース元
Expats.cz: ALL packages sent to Czech Republic from outside the EU to be subject to VAT
https://news.expats.cz/weekly-czech-news/all-packages-sent-to-czech-republic-from-outside-the-eu-to-be-subject-to-vat/