旅行などで海外に行く場合、現地のチップ文化が気になりますよね。
チェコにおけるチップ文化はアメリカほど浸透しているわけでなく、受けたサービスが特によかった場合に心づけとして渡す程度のものです。
アメリカなどと比べるとチップ率も低めで、渡したからといって次回以降優遇されるようになるわけでもありません。
とはいえ、そもそもチップ文化に慣れていないとどれだけ渡せばいいのか、どんなふうに渡せばいいのかよくわかりませんよね。
この記事ではチェコにおけるシチュエーションごとのチップの割合とスマートな渡し方を紹介します。
テーブルサービス(レストラン・カフェ・ホスポダ)
チェコのテーブルサービスのレストランやカフェ、ホスポダ(居酒屋)でのチップ率は、5~10%が目安とされていますが、厳密に計算する必要はありません。
また、アメリカなどではきちんと清算した後にチップを渡したりテーブルに残したりという形が主流ですが、チェコでは以下のような形でチップを渡すのが主流です。
チェコのウエイター・ウエイトレスの愛想のなさは有名ですが、このような形でチップを渡すとレアな笑顔付きの「Thank you」や「Dekuji」がもらえます。
さて、チェコ流のスマートなチップの渡し方を元にした簡単なチップ額の計算方法は以下のとおり。
- 100 czk未満:5 czkや10 czkに切り上げる
例)35 czk→40 czk 72 czk→75 czkもしくは80 czk - 100 czk以上:一番左の数字を次の位に足し、それ以下は適当に切り上げor切り下げ
例)135 czk→140 czkか150 czk 278 czk→290 czkか300 czk 579 czk→620 czkか630 czk
サービスの質があまりにも酷かった、という場合はチップは渡さなくてもいいですが、そうでもない限りは最低でも1の位を10の位に切り上げて支払いましょう。
また、逆にとても素晴らしいサービスを受けた場合でも、20%を超えるようなチップは「多すぎだから」と逆に断られる可能性があります。
クレジットカード払いの場合は、店員が端末に金額を入力する際にチップ込みの金額を伝えることでチップ込みの代金が支払えるケースが多いです。
ただ、税金対策等により、チップ抜きの金額でしかクレジットカード払いを受け付けないお店もあります。
その際は店員にチップを手渡すのがいいでしょう。
ちなみに高額のチップを払ったら次回からサービスや店員の愛想が良くなるかというとそんなことはあまりなく、むしろ少額のチップしか払わなくても、定期的に通って常連になり、店員に顔を覚えられて仲良くなる方がいいサービスを受けられるようです。
カウンターサービス(クラブ・バー・ファストフード)
クラブやバー、ファストフードのカウンターで注文した場合、基本的にチップは払いません。
店員の対応がとても良かった場合は、合計金額の1の位を切り上げる、おつりの小銭をその場に残す、またカウンターやレジ付近にチップの箱がある場合はそこに小銭を入れる形でチップを渡しましょう。
ホテル
アメリカだけでなく日本でも清掃員や旅館の中居さんへの心づけは文化となっていますが、チェコではこういった心づけは特に必要ありません。
どうしても渡したいのであれば、20czkコインを枕元に置いておく程度で十分です。
タクシー
タクシーも基本的にチップは必要ないとされています。
基本的にただ乗って、目的地に行った場合は不要ですが、大きな荷物をトランクに出し入れする際に手を貸してもらうなどした場合は、多少のチップを渡すべきです。
こういった場合のチップの額も特に決まっていないので、適当に1の位や10の位を切り上げる、もしくはおつりの一部を返すなどすればいいでしょう。
おわりに
チップ文化は国や地域によってそれぞれですが、チェコでは相手から何かをしてもらった時に、料金や代金に多少上乗せして渡すのがスタンダードです。
金額も基本的には1の位を10の位や50単位に切り上げるくらいなので、支払いのたびにいちいち計算する必要もありません。
サービス料としてチップ分を計上しているお店もごく一部あると聞きますが、支払いの前にきちんとレシートを確認する習慣をつけておけば、チップの二重支払は避けられるでしょう。
もしこの記事で紹介している以外のケースでチップが必要かどうか、また渡し方についてご質問がありましたら、お気軽にお問い合わせください!
ヒサノアスカ
アメリカ語学留学、オーストラリア&カナダワーホリ、デンマーク留学ののち、チェコ語学留学から現地採用を経て、5年以上の継続滞在によりチェコ永住権を自力で取得。
現在はプラハでフリーランスとして活動する傍ら、海外移住・旅行情報発信ブログa-h.workおよび当チェコポータルを運営中。