チェコに移住するとなると、移住する前からもした後も、何かとビザや居住許可関連の手続きが発生します。
その際に最も有益かつ確実な情報源はチェコ内務省のWebサイト(https://www.mvcr.cz/mvcren/ministery-interior-czech-republic.aspx)。
チェコ内務省のWebサイトは非チェコ人向けに英語のページの情報もしっかり整備されており、最新の情報が記載されているため、ビザや居住許可、その他手続きについて気になることがあった際にはまず確認すべきサイトです。
ただ、やっぱり英語のみでの情報提供であること、またビザや居住権の種類によって分類されているため、慣れていないと本当に必要な情報がどこにあるのかわかりづらいという一面も……
というわけで、この記事ではチェコ内務省の移民向け情報ページの中から、非EU国からの移民に向けたサイトの中で、移住者が必要とするだろう情報が掲載されているページの紹介、および各ページへのリンクをまとめています。
非EU国からの移住者向け情報ページ
チェコはEU加盟国であるため、一口に移住者と言ってもEU加盟国出身者か否かによって、手続きにおいて明確な線引きがされています。
日本はEU加盟国でないことから第三国のくくりに含まれるため、情報を検索する際には第三国民(Third-country nationals)のページを確認しなければなりません。
うっかり間違えてEU市民向けの移住情報を見ていると、あとから大変なことになる可能性もあるので、よくよくご注意ください。
このページは目次のようになっており、ここからビザ・居住許可の種類や手続き内容ごとに情報を辿っていくことになります。
長期滞在ビザを申請する人のための情報ページ
まだチェコに住んでいない人が、90日以上の長期滞在ビザを取得したい場合にチェックするべきページです。
このページでは、ビザ取得目的別に詳細な情報を入手することができ、ビザ取得の主な目的として以下のものが挙げられています。
- 就学
- 特別な就労
- ビジネス
- 家族
- 文化
- 居住許可受け取りのため
基本的には在日大使館のサイトの長期滞在ビザについてのページに記載されている内容をベースに手続きを進めれば問題ないため、何らかの事情で手続きや書類についてより詳しく知りたいときに確認するぐらいで問題ありません。
また、このページには滞在期間延長の際の手続きや有効期間といった情報も記載されているため、事前に確認しておくといいでしょう。
ここでの注意点は、従業員として就労する場合は就労者カード(Employee Card)、駐在員として派遣される場合は駐在派遣者カード(Intra-company employee transfer card)という特別なカテゴリーのビザで申請する必要があることです。
このページにビジネス目的という項目もありますが、こちらは起業、もしくは個人事業者として働くためのビザとなるため、間違えないよう気を付けてください。
就労者カード(Employee Card)の情報ページ
現地採用による就労目的でチェコに移住する場合は、この就労者カード(Employee Card)の申請をします。
他のビザと同じく、基本的には在日チェコ大使館の就労カード申請についてのページを確認すれば手続きを進めることは可能です。
このページからは滞在期間延長の手続き、転職・複数の仕事を掛け持ちする際の手続きについての情報へもアクセスできますので、取得の際にはあわせて確認しておくといいでしょう。
駐在派遣者カード(Intra-Company Employee Transfer Card)の情報ページ
2017年8月に新設された新しいビザ・居住許可で、EU加盟国外の会社からの駐在派遣者を対象とした就労許可付き長期滞在ビザ・居住許可です。
駐在派遣でチェコに長期滞在される場合は、この駐在派遣者カードと就労者カードのどちらに申請するのか、事前にしっかり確認した上で手続き準備を進めてください。
長期居住許可に申請する人のための情報ページ
長期滞在ビザでのチェコ移住後、滞在期間を延長する際に申請・取得するのが長期居住許可(Long-term residence permit)です。
長期滞在ビザとの主な違いは、申請できるのはチェコ国内であること、また延長期間が1年以上であることです。
もし延長期間が1年未満の場合は長期滞在ビザの延長手続きとなりますのでご注意ください。
また、長期居住許可が承認された際には、パスポートへのラベル貼付けではなく生体認証カード(Biometric card)が発行されるというのも、長期滞在ビザとの大きな違いですね。
長期滞在許可取得の目的は基本的に長期滞在ビザと同じですが、条件によっては研究、求職、投資などを目的とした滞在も可能となります。
また、状況に合わせた滞在目的の変更手続きの条件も記載されているため、長期滞在許可取得後の目的変更が想定される場合は、事前に確認しておくといいでしょう。
各種変更手続きについての情報ページ
外国人としてチェコに滞在するにあたり、当然ですがいくつかの決まりがあります。
中でも重要なのは、何か変更があった際には移民局に報告しなければならないという点です。
名前やパスポート、婚姻状況は変更日から3営業日以内、引越しの場合は入居日から30営業日以内に手続きをする必要があり、万が一事前連絡なしに変更申請期限を過ぎてしまった場合は罰金が科せられる可能性があります。
変更手続きのルールや必要書類についての詳細は、以下のページをご確認ください。
また、このページでは万が一ビザや長期滞在許可を紛失したり盗難に遭った場合、また何らかの事情でカードが使えない状態になった場合の対処についても記載があります。
とても重要な内容なので、必ず一度は目を通すようにしましょう。
申請書類フォーマットのページ
基本的に外国人警察・移民局での手続きに必要な書類のフォーマットはこちらのページで取得できます。
大使館や外国人警察・移民局でも申請書を入手することは可能ですが、現地で時間に追われながら記入するよりは、自宅で余裕をもって記入する方がミスも防げるのでおすすめです。
ちなみに長期滞在ビザの申請書類は在日チェコ大使館のWebサイトからも取得できますが、1ページごとに別のファイルになっており、別々にダウンロードしなければなりません。
チェコ内務省の申請書ページにあるものは1つのファイルにまとめられているため扱いやすいのでおすすめです。
また、申請書の書式は不定期的に更新されることがあります。
現地で記入する予定だとしても、事前に最新のフォーマットがどうなっているのかを確認しておくことで、不慮の事態は避けられるでしょう。
おわりに
全体的かつざっくりですが、チェコ移住者がビザ手続きの際に確認するべきチェコ内務省のページを一覧にまとめてみました。
すべてのケースを紹介しているわけではありませんが、一般的な内容であれば、目的から必要な情報にアクセスできるはず。
今後も随時情報を更新していく予定ですが、「この情報が載っているページも掲載してほしい!」というご要望がございましたら、お気軽にご連絡ください。
ヒサノアスカ
アメリカ語学留学、オーストラリア&カナダワーホリ、デンマーク留学ののち、チェコ語学留学から現地採用を経て、5年以上の継続滞在によりチェコ永住権を自力で取得。
現在はプラハでフリーランスとして活動する傍ら、海外移住・旅行情報発信ブログa-h.workおよび当チェコポータルを運営中。